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スタッフコラム

いわさきちひろ黒姫山荘

信濃町にある黒姫童話館
施設は当社の設計で(当時の社名は「誠設計事務所」)、1991年に黒姫高原に開館しました。
この季節はとても気持ちのよい景色が広がっています。

今回は、童話館の敷地にある「いわさきちひろ黒姫山荘」を紹介します。
絵本作家として有名な いわさきちひろさんが、アトリエを兼ねて建てた別荘。
設計は、吉村順三先生のお弟子さんである奥村まことさん。
それを現在の場所に移築しています。

童話館の中庭を抜けると、山荘らしく可愛らしい外観が見えてきます(上の写真)。
デザイン的にみると、1階の窓上にある庇が非常に特徴的です。
一見、ヨーロッパに昔からある山小屋風の外観ですが、
庇が建物の四周をぐるりと囲んでいるのがわかります。
水平が協調された白い軒天がモダンデザイン(モダニズム)を感じさせます。

▲水平ラインを強調する白い軒天

玄関から中に入ると、ちょうどよい場所に配置された窓により視線が森に抜け、
実際以上の広さを感じさせます。

畳や椅子に座ると、窓の外で光を反射している白い軒天が見えます。

▲室内から見た白い軒天


▲1階の居間
座った人を包み込んでくれるようなソファの空間。
写真のフレームからは外れていますが、右手にはコンパクトに納められたキッチンが続いています。

WEBサイトに「ちひろがこだわったのが野尻湖の景観で、
やぐらを組み、湖が見える高さを確かめてから床の高さを決めたといわれています」、
と紹介されているように、窓からの景色を重視していたことがわかります。


▲野尻湖を望む窓(当時)のある2階。森の中に浮かぶような小屋裏空間のアトリエ。

なお、安曇野ちひろ美術館には山荘の原寸レプリカがありますが
間取りが異なっており、また外からしか見学することができません。
安曇野しかご覧になったことがない方は、
ぜひ黒姫の山荘も訪れてみることをお勧めします。

2021.05.07 update