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スタッフコラム

湯本建築設計の本棚 -建築家・永田昌民の軌跡-

2020年6月に刊行された『建築家・永田昌民の軌跡 居心地のよさを追い求めて』を購入し、
社内で回覧しました。

吉村順三先生のもと東京藝大で学ばれた永田昌民さんは生涯で164もの住宅を設計し、
建築界で(一般にも)人気が高い存在です。
本書では、自作について多くを語らなかった永田さんの
ポツリポツリとした言葉を丁寧に拾い上げて写真と共に紹介しています。

「家づくりの知恵」で紹介している当社の設計ポリシーとも通じるところが多くあります。
そんな本書の中から一節をご紹介。

-居心地のよい場所-
明るいところと暗いところ、
狭いところと広いところ、
開けたところと隠れるところ、
低いところと高いところ、
抜けるところと閉じるところなどが、ちゃんと納まっていること、
そしてそれぞれの場所のもつ質が均一でないこと。

短くまとめられていますが、示唆に富む文章です。
日本のすまいは隅々まで明るく均一にすることを求めがちですが、
窓の位置や部屋のプロポーション、動線のつくり方、家具の配置などによって
空間の重心を設計することの大切さを説いたものだと思います。

2020.07.28 update

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